事業内容
- DX推進/IoT開発事業
- AI/ROBOTICS開発事業

食品工場でアニサキスの検査・除去に時間がかかり、作業者の負担や検査精度に課題を感じていませんか?
目視による検査は手間がかかるうえ、処理量が多い現場では、省人化や作業効率の改善が求められます。こうした課題を解決する方法の一つが、アニサキス除去装置の導入です。装置には、光を利用して検出を支援するものや、AI画像認識による検出、電気的なエネルギーを利用した殺虫・不活化など、さまざまな方式があります。
本記事では、アニサキス除去装置の種類や仕組み、選び方、導入の流れを解説します。さらに、AI・IoTを活用した検査・除去工程の自動化についても紹介します。

食品工場でのアニサキス対策には、作業者による目視確認のほか、冷凍・加熱による殺虫、専用装置を利用した検出・殺虫などの方法があります。処理する魚種や加工方法、処理量によって適した方法が異なるため、それぞれの特徴を理解して選択することが大切です。
作業者が魚の身を目視で確認し、アニサキスを発見した場合にピンセットなどで取り除く方法です。特別な設備を必要としないため、比較的取り入れやすく、魚の状態を確認しながら個別に除去できることが特徴です。
一方で、大量の魚を処理する食品工場では、一枚ずつ確認するため作業時間が長くなりやすく、作業者の負担も大きくなります。また、アニサキスの大きさや位置によっては発見しにくく、作業者の経験や集中力によって検査のしやすさが変わる場合もあります。
そのため、処理量が多い現場では、アニサキスを発見しやすくする検査装置などを活用して、目視による検査を支援する方法も検討されています。
冷凍や加熱によってアニサキスを殺虫する方法です。厚生労働省は、事業者向けの予防方法として、-20℃で24時間以上の冷凍、または70℃以上の加熱、60℃の場合は1分間の加熱を示しています。
食品工場で利用する場合は、これらの温度・時間の条件を満たすだけでなく、冷凍・解凍による魚の食感や水分量の変化、加熱による風味や見た目への影響なども考慮する必要があります。また、冷凍や加熱に時間がかかることで、製造期間や処理能力に影響する可能性もあります。
そのため、アニサキスを殺虫できる条件を確保しながら、製品の品質や生産量、既存の加工工程への影響を確認し、自社の製品に適した方法を選ぶことが重要です。
アニサキスの検出や殺虫を目的とした専用装置を利用する方法もあります。例えば、魚に光を照射してアニサキスを発見しやすくする装置や、電気的なエネルギーなどを利用してアニサキスを殺虫する装置があります。
こうした装置を導入することで、作業者による検査を支援したり、アニサキス対策を製造工程に組み込んだりすることが可能です。特に処理する魚の量が多い食品工場では、検査や処理にかかる時間・作業負担の軽減につながる可能性があります。

アニサキス除去装置には、光を利用してアニサキスを見つけやすくするもの、カメラとAIで検出して除去まで自動化するもの、電気的なエネルギーなどを利用して殺虫・不活化するものがあります。 ここでは、光やAI画像認識、パルスパワーなどを利用したアニサキス除去装置の仕組みや特徴について詳しく解説します。
| 種類 | 主な仕組み | 検出 | 除去・殺虫 | 特徴 |
| 光を利用した検査・除去支援 | UVなどでアニサキスを見つけやすくする | ○ | 除去 | 目視検査、除去を支援 |
| AI画像認識による検出・除去 | カメラ+AIで判定し、吸引等で除去 | ○ | 除去 | 自動化・省人化が可能 |
| パルスパワー等による殺虫 | 電気的エネルギーなどで不活化 | ― | 殺虫 | 非加熱処理などに活用 |
光を利用した装置は、魚の身に光を照射することで、アニサキスを発見しやすくする仕組みです。特定の波長の光などを利用してアニサキスを目立たせることで、作業者による目視検査や除去作業を支援します。
このタイプの装置は、アニサキスそのものを自動で取り除くというより、人が確認する工程を効率化することを目的としています。作業者が一つひとつ確認する工程に導入することで、検査のしやすさを高め、作業負担の軽減につなげられます。
AI画像認識を利用した装置では、カメラで魚を撮影し、AIが画像からアニサキスの特徴を判定します。検出した位置や判定結果を設備の制御に利用することで、対象となる魚を選別したり、吸引などの方法で除去したりする仕組みが考えられます。
目視だけに頼らず検査工程を自動化できることが特徴ですが、魚種や切り身の形状、アニサキスの位置や見え方などによって検出精度が変わるため、実際の原料を使った検証が必要です。

パルスパワーなどの電気的なエネルギーを利用して、アニサキスを殺虫・不活化する装置も研究・開発されています。パルスパワーとは、電気エネルギーを短時間に大きな電力として取り出す技術で、これを食品中のアニサキス対策に応用する研究が行われています。
この方式は、アニサキスを検出して取り除くのではなく、魚に含まれるアニサキスにエネルギーを作用させて殺虫・不活化することを目的としています。加熱を伴わない処理方法として活用できる可能性がある一方、魚の品質への影響や処理条件、処理能力などを確認する必要があります。
参考:熊本大学「パルスパワーを用いた新しいアニサキス殺虫方法を開発」

アニサキス除去装置を選ぶ際は、検出・除去・殺虫のどこまで対応する必要があるのかを明確にしたうえで、対象となる魚種や処理量、衛生管理の条件などを確認することが重要です。装置の性能だけでなく、既存の製造ラインや日常の運用に適しているかも含めて検討しましょう。
アニサキス除去装置は、アニサキスを見つけやすくする検出支援型、検出したアニサキスを取り除く除去型、電気的なエネルギーなどを利用して殺虫・不活化する型など、目的によって仕組みが異なります。
例えば、目視検査を効率化したい場合は検出支援型、除去作業まで自動化したい場合は検出結果に応じて処理できる装置が候補になります。殺虫・不活化まで必要な場合は、対象となる原料や製品に適用できる処理方式かを確認しましょう。導入によってどの工程を改善したいのかを整理することが、装置選びの出発点です。
アニサキス除去装置は、すべての魚種や加工形態に対応できるとは限りません。魚種によって身の色や厚さ、脂肪の量などが異なるほか、切り身やフィレ、魚卵など、加工形態によっても検出や処理のしやすさが変わります。
そのため、導入前には自社で扱う魚種や原料の形状、表面状態などを整理し、装置の対応範囲を確認する必要があります。カタログ上の仕様だけで判断せず、可能であれば実際に使用する原料を用いてテストを行い、検出や処理が適切に行えるかを確かめましょう。
食品工場で使用する場合は、装置の処理能力が生産計画に合っているかを確認することも重要です。1時間あたりの処理量や搬送速度への対応を確認し、既存の製造ラインに組み込んだ際に、前後の工程で滞留が発生しないかを検討します。
また、検出機能を備えた装置では、検出精度だけでなく、アニサキスの見逃しや誤検出が発生する可能性も確認が必要です。実際の加工条件で性能を検証し、必要に応じて人による確認を組み合わせるなど、求める検査水準に応じた運用方法を検討しましょう。
食品工場に設置する装置は、処理性能だけでなく、衛生管理のしやすさも重要な選定基準です。魚の身や水分が付着することを想定し、汚れがたまりにくい構造か、使用後に洗浄しやすいか、必要な衛生管理の基準に対応できるかを確認しましょう。
あわせて、消耗部品の交換方法や定期点検の頻度、故障時の保守対応なども確認しておくと、導入後の運用を具体的にイメージできます。日常的な清掃やメンテナンスを無理なく行える装置を選ぶことで、安定した稼働を維持しやすくなります。

食品工場では、アニサキスの検査・除去に多くの人手と時間が必要になる場合があります。専用の装置を導入することで、検査工程を支援したり、殺虫処理を工程に組み込んだりできるため、作業負担の軽減や省人化につなげられます。
アニサキスの検査・除去を人の目だけで行っている場合、作業者は魚を一枚ずつ確認する必要があります。処理量が多くなるほど、作業時間や身体的な負担も大きくなります。
検査を支援する装置を導入すれば、アニサキスを発見しやすくすることで、作業者による確認を効率化できます。また、殺虫装置を利用する場合は、従来とは異なる方法でアニサキス対策を行えるため、工程全体の負担軽減につながる可能性があります。
食品工場では、限られた時間の中で大量の魚を処理する必要があります。人手による検査だけでは、処理量が増えた際に必要な作業者数や作業時間が増えることがあります。
そこで、搬送設備などと連携したアニサキス対策装置を導入すれば、魚を一定の流れで処理しながら検査・殺虫を行える仕組みを構築できます。すべての作業を無人化できるとは限りませんが、繰り返し行う工程を機械化することで、作業者の負担を減らし、省人化につなげられます。
人による検査では、作業者の経験や集中力、作業環境などによって確認作業にばらつきが生じる可能性があります。装置を活用して検査条件や処理方法を一定にすることで、作業者だけに依存していた工程を標準化しやすくなります。
さらに、AIによる画像認識やセンサーなどを組み合わせれば、検査結果や処理状況をデータとして管理することも可能です。人による確認を補完しながら、工程の状態を把握しやすくすることで、安定した検査体制の構築につなげられます。

アニサキス除去装置を導入する際は、装置の性能だけでなく、自社の魚種や加工工程、既存設備との相性なども確認する必要があります。食品工場の環境に合わせて導入方法を検討し、実際の工程で問題なく運用できるかを事前に確認することが重要です。
アニサキスの大きさや存在する位置、魚の形状などは、魚種や加工方法によって異なります。そのため、ある魚種や加工形態で利用できる装置が、別の工程でも同じように使えるとは限りません。
また、原料の投入から検査、除去や殺虫、次工程への搬送まで、どの工程に装置を組み込むかによって必要な機能も変わります。導入前に対象となる魚種や加工方法、処理量などを整理し、自社の工程に適した設備を検討する必要があります。
食品工場では、アニサキス対策だけを独立した工程にするのではなく、既存の加工ラインに装置を組み込むケースもあります。その場合、コンベヤなどの搬送設備や前後の加工機器との接続方法を検討しなければなりません。
例えば、魚を一定の速度で搬送しながら検査や処理を行う場合、装置の処理能力とラインの速度を合わせる必要があります。既存設備を大きく変更せずに導入できるか、どの工程で連携させるかを確認することが重要です。
装置を導入する際は、本体価格だけでなく、設置工事や既存設備との接続、運用に必要な機器なども含めて費用を検討する必要があります。また、食品工場では限られたスペースに複数の設備が配置されているため、装置を設置できる場所があるかも確認が必要です。
さらに、導入後のメンテナンスや消耗品などの運用コストも考慮しておくと、長期的な負担を把握しやすくなります。導入前に必要な費用と設置条件を整理し、現場で継続して使用できる設備かを検討しましょう。
アニサキス対策は、魚種や加工方法、処理量、既存設備によって適した装置や自動化の方法が異なります。
ASTINAでは、現在の検査工程や課題を確認したうえで、AI画像認識や搬送設備、制御機器などを組み合わせた仕組みづくりを支援しています。
まずは、現在の工程や「どこまで自動化したいか」をお聞かせください。

アニサキス除去装置を導入する際は、現在の検査・除去工程や課題を整理し、自社の原料や製造ラインに適した装置を選ぶことが重要です。導入前のテストから設備設計、運用調整まで段階的に進めることで、現場に合った仕組みを構築しやすくなります。
まず、現在どのような工程でアニサキスを検査・除去しているのかを整理します。作業者が目視で確認しているのか、すでに検査装置を使用しているのかなど、現在の方法を確認しましょう。
あわせて、検査にかかる時間や作業者の人数、処理量、見落としへの不安などを整理すると、装置によって解決したい課題が明確になります。導入目的を明確にしておくことで、必要な機能も検討しやすくなります。
課題や必要な機能を整理したら、候補となる装置や検査方式を選び、自社で扱う魚を使ってPoC(概念実証)やテストを行います。
アニサキスの検出性能や処理のしやすさは、魚種や身の厚さ、状態などによって異なる場合があります。そのため、一般的な仕様やカタログの情報だけで判断せず、実際の原料を用いて検出の精度や処理能力を確認することが大切です。
また、目視検査との比較や、処理後の魚の品質への影響なども確認しておくと、導入後の運用を具体的に検討しやすくなります。テスト結果をもとに、必要な性能を満たす装置や検査方式を選定しましょう。

導入する装置が決まったら、設置場所や周辺設備との接続方法を検討し、設備設計を進めます。既存の製造ラインに組み込む場合は、搬送速度や処理能力、設置スペースなどを確認し、前後の工程に支障が出ない構成にする必要があります。
さらに、検出結果に応じて搬送先を切り替えたり、ロボットなどで除去作業を行ったりする場合は、装置同士の制御連携も検討します。自社の加工工程や衛生管理の条件に合わせて設計することで、現場で運用しやすい仕組みを構築できます。
設備の設置や接続が完了したら、実際の製造環境で動作確認を行います。アニサキスの検出・処理が適切に行われるか、想定した処理量を確保できるか、既存のラインと問題なく連携できるかなどを確認しましょう。
運用開始後も、処理にかかる時間や検査結果、設備の稼働状況などを確認し、必要に応じて設定や作業手順を調整します。また、清掃やメンテナンスの方法を整備し、担当者が適切に扱えるようにすることも重要です。
導入して終わりにするのではなく、実際の運用状況を踏まえて改善を続けることで、アニサキス対策の効率化と安定した設備運用につなげられます。

アニサキスの検査・除去工程は、AIやIoT、ロボティクスなどを組み合わせることで、自動化・省人化できる可能性があります。カメラで魚を撮影してアニサキスを検出し、その結果に応じて搬送や除去を制御することで、人による確認作業を減らせます。さらに、検査結果や設備の稼働状況をデータとして管理することも可能です。
カメラで魚を撮影し、AIによる画像認識を利用してアニサキスを検出する仕組みが考えられます。あらかじめアニサキスの画像をAIに学習させ、撮影した画像から特徴を判別することで、検査を自動化します。
人が目視で確認する工程をAIで補助・自動化することで、検査にかかる時間や作業者の負担を抑えられる可能性があります。ただし、魚種や切り身の形状、アニサキスの位置などによって検出条件が変わるため、実際の対象物を使った検証が重要です。
AIでアニサキスを検出した後は、その結果を搬送設備やロボットなどに連携することで、後工程の自動化につなげられます。
例えば、カメラで検査対象を撮影し、AIがアニサキスを検出した場合に、搬送先を切り替えたり、対象となる魚を別の工程へ移動させたりする仕組みが考えられます。さらに、ロボットなどを組み合わせれば、検出後の除去作業まで自動化できる可能性があります。
検査結果や処理数、装置の稼働状況などをIoTで収集し、クラウドや管理システムに蓄積する方法もあります。データを記録しておけば、いつ・どれだけの検査を行ったのかを確認しやすくなります。
また、検査結果や設備の稼働状況を継続的に確認することで、処理量の把握や工程の改善にも活用できます。AIによる検出だけでなく、検査・搬送・設備の状態までデータ化することで、アニサキス対策を含めた製造工程全体の効率化につなげられます。

アニサキス除去装置の導入や自動化を検討する際には、AIによる検出や既存の製造ラインへの組み込みについて疑問を持つことがあります。ここでは、食品工場での導入を検討する際によくある質問について解説します。
AI画像認識を利用して、カメラで撮影した魚の画像からアニサキスを検出する仕組みを構築することは可能です。あらかじめアニサキスの画像をAIに学習させ、撮影した画像から特徴を判別することで、目視による検査を補助・自動化できます。
ただし、魚種や切り身の形状、アニサキスの位置や見え方などによって検出条件が変わるため、実際の原料を使った検証が重要です。また、AIによる検出だけでなく、検出後の選別や除去まで自動化する場合は、搬送設備やロボットなどとの連携も検討する必要があります。
既存の製造ラインにアニサキス除去装置を組み込むことは可能ですが、ラインの構成や処理能力、設置スペースなどによって導入方法は異なります。
例えば、コンベヤで魚を搬送しながら検査する場合は、搬送速度と装置の処理能力を合わせる必要があります。また、前後の加工設備との接続や、検査結果に応じた選別・除去の方法も検討します。
そのため、既存設備に装置を単純に追加するのではなく、現在の製造工程を確認したうえで、必要に応じて装置の仕様や制御方法を調整することが重要です。
アニサキス除去装置は、検出・除去・殺虫などの目的や、魚種・加工形態、処理量に合わせて選ぶことが重要です。導入によって、検査・除去作業の負担軽減や省人化、検査品質の安定化が期待できます。
装置を選ぶ際は、検出性能や処理能力だけでなく、衛生性やメンテナンス性、既存の製造ラインとの連携も考慮する必要があります。また、AI画像認識による検出やIoTを活用したデータ管理を取り入れることで、検査工程のさらなる自動化・効率化も目指せます。導入前には、実際の原料を使ったテストを行い、自社の加工工程に適しているかを確認することが大切です。
ASTINAでは、AI・IoT・ロボティクス技術を活用し、現場の課題に合わせた装置やシステムの開発を支援しています。アニサキスの検出工程を自動化したい場合や、既存の製造ラインに合わせた仕組みを構築したい場合は、ぜひASTINAへご相談ください。