ものづくりにおけるIoTとは? 事例やメリット、課題についてまとめました

ITやICTとその周辺技術は大きく進歩し、IoTが当たり前になってきました。日常生活だけでなく、製造業やものづくりの世界でも、IoT化が進んでいます。ここではものづくりにおけるIoT活用の事例やメリットなどを紹介していきます。

目次

ものづくりにおけるIoTとは

環境

ものづくりは、製造業を含む「ものに付加価値を与える」業種です。ただ商品を製造するだけでなく、工場で使われている機械をより壊れにくくしたり、作業をしやすくする工夫なども「ものづくり」に含まれます。そのため、IoTによるものづくりへの貢献は、そのまま製造業におけるIoTの貢献につながっているケースが多いと言えます。

IoTとは

IoTは「モノのインターネット」ともいわれ、ものとインターネットがつながることを意味します。ものづくりにおいては多くの場合、加工機械や設備、工場内に配置された各種センサなどがネットワークとつながることを指します。

ものづくりにおけるIoTの取り組み事例

アセットトラッキング

ものづくりにおけるIoTの取り組み事例のうち、いくつか紹介します。ものづくりにおいてIoTがどのように活用されているかの参考にしてください。

工作機械の稼働状況の可視化

ものづくりの中でも特に大きな領域を占める製造業では、工作機械の稼働状況を可視化するためにIoTを活用しているケースが多数あります。

工作機械にセンサを取り付けて、工場内にある複数の加工機や、複数の事業所にある加工機の稼働状況をネットワーク上で一覧できるようにしました。これにより、工程におけるボトルネックが分かりやすくなり、工場での生産計画が作りやすくなりました。

夜間の熱処理炉の稼働状況のネットワーク監視

製品の加熱処理を行っていた工場での事例です。従来、夜間は熱処理炉を無人で稼働させていました。しかし夜間に加熱炉がトラブルで稼働停止してしまっても朝まで停止に気づけず、損失が大きいという問題がありました。しかしトラブルが頻繁に発生するわけではないため、管理者を常駐させて確認するのは負荷が大きいという点が課題でした。

そこで稼働状況の監視をネットワーク経由で行えるようにしました。これにより管理者が常駐していなくても、トラブル発生時には、工場内に常駐している別部署の管理者や、自宅にいる加熱炉の管理者などに自動的に連絡が届くようにしたのです。トラブル時にも迅速な対応ができるようになり、損失を抑えることができるようになりました。

ものづくりでIoTを進めるメリット

システム開発

ここでは、ものづくりにおいてIoTを進めるメリットのうち代表的なものを紹介します。

生産性の向上

製造業に限らず、ものづくりにおいては、IoTの導入によって状況の可視化のほか、作業の自動化や効率化により生産性の向上が見込めます。

ものづくりにおけるIoTでは、製造そのものだけでなく、製造を行う人を助けることも視野に入ります。そのため、IoTによるマニュアルの共有や、作業員が働く空間の空調の管理など、さまざまな分野で製造業に従事する人を助け、生産性を向上させます。

情報共有のリアルタイム化

従来は紙や口頭、対面などで行われていた情報共有が、クラウド化やオンライン化によりリアルタイムに行えるようになるのも、ものづくりのIoT化によるメリットです。

従来であれば、機械や製品の様子は現地に行かなければ確認できませんでした。そこで、インターネットに接続されたカメラやセンサを用いることで、離れた場所にいてもリアルタイムに情報を共有することができるようになります。製造の現場だけでなく、設計や企画などにおいても、情報共有のリアルタイム化のメリットがあります。

企業や事業所、国の壁を超えた情報共有ができる

IoT化により、情報を共有できる範囲が広がるのもメリットの一つです。例えば各地にある事業所の情報を外から確認できるようになったり、海外工場の生産設備の情報を共有できるようになったりします。

情報を共有できる範囲が広がることで、意志決定の迅速化や、販路の拡大など、さまざまなチャンスを生み出します。

ものづくりでIoT化を進める上での課題

メリットの多いIoT化ですが、推進していく上での課題もあります。ここでは、ものづくりでIoT化を進めるにあたって、よくある課題と解決方法を紹介します。

機器やツール、システムの導入

IoT化にあたっては、さまざまな機器やツール、システムの導入は欠かせません。また、それに伴い、機器を扱う人のスキルや、導入コストなどが課題になります。

こうした、機器を扱う人への教育や、機器の導入については、外部に委託する方法もあります。

セキュリティ

IoTでは、さまざまなものがネットワークにつながります。特に設備の様子を映したカメラや、他拠点と共有するための情報などは、外部に漏れると悪用されるリスクも高く、危険が大きくなります。そのため、IoTでネットワークに接続する機器には、セキュリティ対策が必要です。

またセキュリティ対策にあたっては、パスワードを書いた紙を紛失したり、端末を外で紛失したりするなど、人によるミスにも注意しなければいけません。

目的を見失う

IoTの導入は、その先に解決したい課題があり、それを解決するために行うものです。しかし、導入には多くの手間がかかるため、IoTを導入することそのものが目的になってしまうケースがしばしば見られます。

また、目的を見失ってしまう原因の一つに、IoTを導入する人と、実際に機器を使う人との間にある、目的意識や業務改善への“熱量の差”を、挙げられることもあります。IoT導入にあたっては、組織内での意思疎通をよくし、組織全体での合意を作りましょう。

解決したい課題や、課題解決後のあるべき姿を事前にすり合わせ、全員が同じ方向に向かって進むことで、目的を見失うことを防げます。

ものづくりでIoT化を進めるためのステップ

目標

ここではIoT導入のための方法について紹介します。IoTの導入を進める方法は、状況や目的によりさまざまですが、多くは次のようなステップで進められます。

1.課題と目的の設定

まずは現状において解決したい課題や、抱えている問題を抽出します。さらにその問題が解決された理想の姿を設定します。

2.必要な仕組みやシステムの検討

続いて、課題解決のためにどのような仕組みや機器、システムが必要かを検討します。組織内だけで検討するのが難しい場合には、外部のサービスを活用する方法もあります。

3.必要な機器やシステムの導入

必要な機器やシステムが選定されたら、それらを導入し、ネットワークに接続します。また機器を使う人に対する新しい手順の教育や、システムを管理する人の育成を行います。

4.運用開始と検証

機器やシステムの準備ができたら運用を開始します。運用後、機器やシステムが想定通りの動きをしているかを確認し、課題が解決できたかを検証します。

まとめ

ものづくりにおけるIoTの効果は、工場で使われている機械をより壊れにくくする、作業をしやすくする、意志決定を早くする、広範囲でリアルタイムな情報共有を行うといったことなども含まれています。製造業で多くみられる、設備の稼働状況の可視化にはじまり、Web会議などによる情報共有のリアルタイム化などの事例がすでに多数あります。自社のものづくりにIoTがどのように活用できるのか、検討を始めてみてはいかがでしょうか。

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