モノのインターネット

IoTとは何か?IoTによってできることや技術的な課題は?先行事例に基づいて簡単に解説

  • 2021/08/30
  • 2021/08/31
  • IoT

今回の記事では、最近注目を集めるIoTについて、今後の事業化や社内での活用を初めて担当される方に参考となる情報をご紹介します。

IoTとはInternet of Thingsのこと

モノのインターネット

IoTとはInternet of Thingsの略であり、モノがインターネット経由で通信することを意味します。

より具体的に言うと、IoTを通じて、デバイス(モノ)などがセンサなどを通じて情報取得し、ネットワークを通じて情報をやり取りすることで、さまざまな制御が可能になるのです。

従来、ネットワークというのはパソコンやサーバーが接続され、こうした情報端末間でデータをやり取りすることを主目的としていました。この情報端末だけだったものが、あらゆる機器がインターネットにつながり、情報をやり取りできるようになったことで、IoTという概念のもと、これまでなかったような機能やサービスが実現されるようになってきたのです。

IoTとM2Mは異なる

IoTと似たような概念としてM2M(Machine To Machine)と呼ばれるものがあります。これは、2000年ごろにユビキタスという概念とともに生まれました。機械同士がネットワークで接続され、互いにデータをやり取りするようになっていました。

具体的な活用事例としては、エレベーターの遠隔監視や、電気ガスなどのスマートメーターなどです。ただ、これらのM2Mではデータのやり取りは行うものの、最終的には人によって分析や判断が行われていたため、あくまでデータ取得の効率化、という側面が大きいものでした。

IoTはM2Mとは異なり、インターネットを介したさまざまなデバイス同士が、「処理の実行」の領域にまで拡大したことが大きな違いなのです。

IoTができることとは何か?

それでは、具体的なIoTによって実現できることを解説していきます。

機能その1:インターネットを介したモノの操作

IoTの最も特徴的な機能がモノをインターネットを介して制御・操作することです。

例えば、家庭でいうと外出先から家のクーラーなどの空調や照明の操作ができます。洗濯や水やり、清掃、調理なども遠隔で可能になります。

また、大規模な農業などにもIoTは活用され、水や農薬、肥料の散布なども現地に人がいなくても可能になってきています。

機能その2:モノの状態や動きを遠隔で感知

IoTでは、さまざまなデータを取得するセンサが重要な役割を果たしています。遠隔で人やモノの動きを検知したり、状態を把握したりすることが可能です。

例えば、部屋の温度を取得して、部屋が暑い場合には温度を下げる、といったことが遠隔で可能になります。また、ペットの首輪にIoT機器を付け、ペットの運動量や食事量といったデータを取得することも可能です。

動きの検知の例としては、バスや電車といった運行状態や混雑状態を取得したり、人の動きを検知して電気を自動でつけたり消したりすることが可能になります。車の自動運転などにもIoTの技術が使われています。

機能その3:モノ同士でのデータの交換

IoTではモノ同士でのデータのやり取りが可能となります。

例えば、AmazonのAlexaやAppleのHomePodなどのスマートスピーカーはインターネットに接続することで、家庭内にある他のデバイスの操作が可能です。

この場合、スマートスピーカーに音声で指示を出すと、他のデバイスも間接的に操作できます。

IoTは社会をどのように変えるか?

 

IoTの機能を活用すれば、これまでできなかったようなことが可能となっていきます。それでは、実際の社会の中でIoTによってどういう変化が起こってきているのかについて実例を紹介してきましょう。

製造業のDX化

製造業でIoTを活用すると、例えば室内の温度調整や、人員・機械などの稼働状況管理などを自動化できます。製造業におけるIoTの活用はDX(デジタルトランスフォーメーション)とともに、生産性の向上という観点から近年積極的に推進されていっていますが、その具体的なメリットとは何なのでしょうか?

1つには、データや生産工程の見える化があります。これまで判断の難しかった異常音などもデータとして取得されることで、判別の難しかった異常も誰でもが対応可能となります。また、生産工程のデータを収集して分析することで、業務の自動化・効率化につながるでしょう。

家庭内の生活での活用

家庭内で使えるIoTデバイスはすでにさまざまなものが販売されています。スマートスピーカーと連結することで、音声で家のあらゆる家電が操作できるようになるでしょう。また、遠隔での家の監視も可能なため、ペットや子どもなどの見守り、餌の自動化、遠隔での体調管理なども可能です。こうしたIoT化が進むと、まるで未来の映画の世界のような生活が数年以内に実現するかもしれません。

医療やヘルスケアでの活用

医療分野でもIoTの導入は盛んになってきています。代表的な事例としては、遠隔診断での活用でしょう。こうした診断に特化したICTデバイスの導入も増えてきており、IoTは過疎地や災害地でも遠隔診療を行うことができるようになったほか、寝たきりなどにより医療機関に行くことができない患者への日常的な診療などでも利用されています。またスマートウォッチで心拍数や活動力なども取得でき、こうしたデータと連携したアプリケーションも今後どんどん増えていくでしょう。

物流の効率化

物流の世界では、全ての荷物にIoTデバイスが装着されるようになったどうなるでしょうか?そうすると、IoTデバイスが自らの情報として、商品名や、個数、賞味期限、製造ロット、荷物内の温度、湿度、衝撃の有無といったデータを取得することができるようになります。そうすると、サプライチェーン上におけるあらゆる資材や商品の状態を即座に管理できるようになるため、物流における検品作業などの効率化が予想されています。

交通の最適化

交通領域もIoTによって大幅に変わることが期待されています。例えば、信号などにIoTデバイスが搭載され、信号の状態が車と通信をすることによって車の自動運転の制御が容易になるでしょう。また交通渋滞といった情報も管理が可能となり、車は自動的に最適なルート選択ができるようになります。現在の効率の非効率化が解消し、都市部におけるより快適な交通が可能となる未来も遠くありません。

IoTの仕組みはどのように実現されている?

IoTが実現すること

このように、IoTは社会のさまざまな部分で大きな影響を与えるものとなるでしょう。それでは、こうしたIoTがどのような仕組みで実現されているかを簡単に解説しましょう。

センサ

まず重要なのは、センサ技術です。デバイスなどに取り付けられることで周囲の状態を測定したり、動きや接触などを検知したりすることができるようになります。センサは、省電力化、長寿命化、小型化が進んでおり、あらゆるデータを取得できるようになってきています。

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ネットワーク

センサが取得した情報はネットワークを通じて送信されます。ネットワークは、インターネットのようなオープンなものと、一部のデバイス間内でのみデータのやり取りが可能なクローズなものとがあります。何にせよIoTにおいてはデータをできるだけ多くのデバイス間で共有することによって、より多くの分析や制御が可能となります。

アプリケーション

上述のように取得されたさまざまなデータに基づいて分析したり、何らかの制御を行ったりするのがアプリケーションの役割です。アプリケーションでは、様々な処理が自動的に行われるように組み込まれたプログラムによって作動します。また、最近ではビッグデータの活用のようにAIを利用した情報の分析も行われるようになってきました。こうしたアプリケーションによって人間では処理しきれないような膨大な情報であっても、適切に処理して最適な制御を行うことができるようになります。

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5G

5Gとは、高速・大容量、低遅延、同時多数接続といった特徴をもった通信規格であり、「第5世代移動通信システム」のことを指します。IoTのデバイスが今後増えるにしたがって、それらを有線で接続するのは現実的ではありませんし、Wi-Fiなどの無線ネットワークも場所が限定されるため、5GによってどこでもIoTデバイスが接続できる環境が望まれているのです。

LPWAなどの低消費電力化技術

データの取得や通信は電力消費が発生しますが、全てのデバイスが電源から電力を取得できるわけではありません。一方で、大容量のバッテリーを搭載する場合、デバイスの小型化の障害となります。そこで、乾電池のような小さいバッテリーであっても、十分な期間稼働できる低電力化が必要です。電力消費の中でも特に消費量の大きいのが、通信に関するものですが、LPWA(Low Power Wide Area)は、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式として期待されています。

AIとの連携によるビッグデータ活用

IoTではこれまで考えられなかった膨大な数のデバイスからデータが収集されます。こうした膨大なデータを全て人力で分析するのは困難であり、そのためAIの活用が必須になってきます。ビッグデータを活用すれば、渋滞予測や物流など複雑な分析が必要なジャンルでより精度の高い処理を行うことができるようになるでしょう。

まとめ

以上のようにIoTはさまざまな領域で活用され、多くの恩恵が得られるものであります。その一方、実現のためには今後もさらなる技術的な発展が必要になるでしょう。

IoTを活用できれば、これまで人にかかっていた作業の負担が軽減できます。そうなることによって、生産性が向上し、ビジネスの発展も期待できます。

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