データ収集

IoTを使って製造業でデータ収集を行うことの重要性を解説

課題の改善や方針の検討に関する判断をする際、製造業では判断の根拠として客観的なデータが重要視されています。しかし、データの収集には時間がかかるため、当記事をご覧の方の中には、どのようにデータの収集や分析を行えばいいか、悩んでいる方もいるでしょう。

そこで今回は、「IoTを用いたデータ収集」の重要性や流れ、注意すべきポイントなどについて解説します。IoTを用いることで、従来は収集が難しかったデータを効率的に収集できる可能性があります。IoTを用いたデータ収集を検討している方は、参考にしていただけたらと思います。

製造業におけるIoTを使ったデータ収集の重要性

データ収集

製造業では、製品の管理や改善活動などを行う際に、データに基づいて判断する場合がほとんどです。客観的に示すことにより、上司や関係者の理解を得やすくなります。多様なデータがあることで、判断をする際の根拠、選択肢が増えるため、効果的な施策を打ちやすくなります。

これまで、データが有用であると分かっていても、製造工程で豊富なデータを人力で収集し、それを分析、可視化するのは困難でした。しかし、IoTを用いることでデータの収集や管理、収集したデータの自動分析などが可能になっています。

豊富なデータを収集し、活用できる環境を整えれば、今までは実現できなかった効果的な施策に繋がる可能性があります。

製造業で扱うデータの種類

製造業の生産現場で扱うデータは、生産に関するものと設備に関するものに分類できます。

生産に関するデータとしては、生産数や不良品数、生産に必要な条件、生産にかかった時間や人員などが挙げられます。設備に関するデータには、生産設備の電圧や電力、稼働データ、温度や信号、正常/異常状態などが含まれます。

これらのデータは単一のデバイスで収集できるわけではありません。どのようなデータを収集したいかによって、利用すべきセンサなどのIoTデバイスは異なります。

IoTを活用してデータ収集を行う際の流れ

ここで、IoTを活用してデータ収集を行う際の流れを紹介します。

  1. 収集したいデータの決定
  2. データ収集を行うIoTデバイスの選定
  3. 収集したデータの分析・加工方法検討
  4. IoTシステムの構築・データ収集

1.収集したいデータの決定

まずは、IoTを用いて収集したいデータを決定します。最終的に達成したい目標に向けて、必要となるデータを選定する必要があります。なぜ、そのデータが必要なのかを客観的に説明できるようにしておくといいでしょう。

2.データ収集を行うIoTデバイスの選定

収集したいデータが決まったら、そのデータを収集できるIoTデバイスを選定します。データ収集を行うIoTデバイスとしては、各種センサやカメラなどが挙げられます。

収集したいデータの種類に加えて、収集できるデータの再度を考慮し、IoTデバイスを選定するといいでしょう。

3.収集したデータの分析・加工方法検討

IoTデバイスで収集したデータは、そのままの状態では活かすことができません。そこで、データの傾向を把握したり、関係者に共有したりするために、分析、見える化する必要があります。ここで適切な形式に処理しておくことで、判断がスムーズにいきます。

収集したデータを分析、見える化するには、そのためのアプリケーションをIoTシステムに組み込む必要があります。同じデータを処理する場合でも、処理、分析方法が異なればIoTシステムに搭載するアプリケーションを変更する必要があります。

できるだけ早い段階で、収集したデータをどう扱うか決めておくと、プログラム構築のやり直しなど、手戻りの発生を防ぐことができます。

4.IoTシステムの構築・データ収集

データを収集するIoTデバイスの選定、収集したデータの処理方法が決まったら、それを実現できるIoTシステムを構築します。IoTシステムを構築するためには、センサなどのIoTデバイスに加えて、データを蓄積するサーバやデータを処理するアプリケーションが必要になります。

IoTシステムの構築が完了したら、実際にデータ収集を行います。収集したデータを分析した結果などから、収集するデータの種類変更や処理方法の変更など、常に改善し続けていくことが重要です。

IoTでデータ収集を行う際に必要なもの

IoTを使ってデータ収集を行うためには、以下のような準備が必要になります。

  1. データを収集するためのIoTデバイス
  2. データを蓄積するサーバ
  3. データを処理するアプリケーション

データを収集するIoTデバイス(センサ・カメラなど)

データを収集するためには、IoTデバイスが必要です。数多くのIoTデバイスの中から適切なものを選定したい場合、収集したいデータの種類を明らかにし、それに合ったものを専門家の協力を得ながら選ぶといいでしょう。

データを蓄積するサーバ

収集したデータはネットワークを通じてサーバに保管されます。サーバを選定する際のポイントとして、収集した一定期間分のデータに加えて、処理後のデータも保管する必要があります。

データを処理するアプリケーション

収集したデータを適切に処理し、見える化するためには、データ処理を行うアプリケーションが必要です。アプリケーションを構成するプログラムは、扱うデータの種類や処理内容に応じてカスタマイズする必要があります。

IoTでデータ収集を行う際の注意点

最後に、IoTを活用してデータ収集を行う際の注意点を紹介します。

本当に必要なデータが収集できているか?

データ収集にIoTを活用すると、人力で収集していた場合に比べ、効率的に大容量のデータを収集可能です。しかし、センサの分解能が不足している、センサの位置が適切でない、データのサンプリング間隔が広すぎるなどの理由から、せっかく収集したデータが使いものにならないことがあります。収集するデータの品質についても注意が必要です。

取得・蓄積されるデータが多いために、サーバでデータ処理を行う際の負荷が高くなり、必要なデータの保存ができなくなってしまう場合もあります。しかし、そもそもデータの品質が低ければ、収集がうまくできたとしても、そのデータから正しい判断はできません。

収集するデータの品質を一定以上に保つため、センサや設置場所、サンプリング間隔は適切なものになるようにしましょう。

データを収集するだけでは成果に繋がらない

IoTシステムを活用し、うまくデータ収集ができていたとしても、それを業務に活かさなければ、データ収集にかける時間が無駄になってしまいます。取得したデータをアプリケーションで処理し、それを職場の改善活動などに繋げることで、初めて成果が得られます。

データを収集することが目的になってしまわないように、注意が必要です。

まとめ

製造業では、さまざまな課題を解決するためにデータが活用されています。データ収集にIoTを活用することで、人力では難しかったデータの収集や分析の効率化を実現できます。

今後も製造業では、データの活用がますます重要になることが予想されます。収集したデータが無駄になってしまわないように、あらかじめデータの用途を明確にしたうえで、IoTデバイスやアプリケーションなどの選定をするといいでしょう。

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