事業内容
- DX推進/IoT開発事業
- AI/ROBOTICS開発事業
自社のビジネスとして、新製品を開発するのは、大変なことが多いですよね。さらに、それがIoT機器の開発、かつ、はじめてだとすると難しいと感じる方もいるかもしれません。
そこで今回は、IoT機器の試作・量産の受託開発実績がある、ASTINA(アスティナ)が、IoT機器のものづくりに欠かせない試作・量産の流れについて、実際にASTINAでおこなっているフェーズごとに紹介します。
「カタチにしたいけれども技術が分からない」という方や、「試作から量産までの流れを確認したい」という方も、ぜひ参考にしてください。
<IoT機器の量産に関するお悩みを承っています>
電化製品やガジェット、IoT機器はもちろん、製品開発の中で必ずおこなわれるのが試作と量産です。試作と量産について解説します。
試作とは、商品を製造・販売する前に部品やユニット、製品を手に触れれる形で作ってみることを指します。試作では製品化を目指して品質やコスト、納期などを考慮した試験や評価をおこないます。試験や評価結果をふまえて改善された試作品が段階を踏んで完成していき、量産を目指します。
製品化されるまでには、原理試作(PoC)、機能試作(EVT1~3)、設計検証試験(DVT)、生産検証試験(PVT)と試作段階を踏みます。
また、ASTINAでは試作・量産前にお客様へのコンサルテーションを実施しています。製品開発に関してまずはお客様にご相談いただき、ご希望を踏まえて試作や量産に入ります。ASTINAでは年間130件程のプロジェクトをお客様よりお任せ頂いており、全てのプロジェクトでお客様のご希望に合わせたフレキシブルな対応をしています。
量産とは、同一規格の製品を大量生産することです。原理試作(PoC)~生産検証試験(PVT)の流れを踏んで大量生産が可能な試作品が完成したら、市場に流通させるために量産をします。量産化の際に重視されるのは、コストや納期です。
ASTINAは中国の試作工場と提携しているため、安価での試作が可能です。また、担当エンジニアが設計から試作まで一貫して対応し、ご依頼をいただいてから、スムーズな試作・量産をおこなっています。
量産がよく分からないという方でもお気軽にご相談ください。
製品が量産されるまでは、以下の試作品が段階を踏んで作られていきます。
◎ 原理試作(PoC)
◎ 機能試作(EVT1 /EVT2 /EVT3)
◎ 設計検証試験(DVT)
◎ 生産検証試験(PVT)
PVTまで試作品が完成したら、量産フェーズに入ります。
◎ 量産試作(PP)
◎ 量産(MP)
それぞれの試作・量産フェーズについて解説します。
原理試作(Proof of Cosept / PoC)とは、機能や性能を限定しつつ実際に製品として作ってみることです。原理試作自体は動作をしない、外見を確認するだけの試作品(コールドモック)の場合もあります。
原理試作の要件定義書、仕様書、図面、スケジュールに沿って試作品を作ります。できあがった試作品で機能は達成できるか、市場価値はあるかの品質を中心に評価をおこないます。評価結果を踏まえて、どこを改善すべきかを検討し、試作フェーズが進んでいきます。
弊社の試作は、実際の試作品製作だけでなくIoT機器の製品デザインも可能です。お客様の希望に沿った、生産コストにも配慮した新しい価値を創生するデザインの提案ができます。また、IoTデバイスの筐体設計も得意としています。3Dプリンタを使った高速な原理試作(PoC)も可能です。
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機能試作(Engineering Validation Test / EVT)とは、製品が仕様通りに動くかどうかを検証する「技術検証段階」の試作です。技術検証段階によって、EVT1~3と段階を踏んで試作品を作っていきます。
機能試作(EVT1)の目的
EVT1は、実際の使い心地、大量生産時のコスト、量産を考慮した部品を使って理想の性能が出るか、デザインを検証するのが目的の試作です。原理試作でできた試作品に機能を足して動くかを見る最初の段階のため、ある意味いろいろなチャレンジができる段階と言えます。
機能試作(EVT2 / EVT3)の目的
EVT2はEVT1を踏まえて、出た課題点への対策と実証をする試作段階です。試作品を金型成形する前段階のため、EVT2では試作品へ実際に使用する部品を組み付けます。もし、EVT1でやってみようとしたことができない場合、EVT2~3で改善、妥協等の判断が必要となることがあります。
設計検証試験(Design verification test / DVT)とは、各所の設計に問題がないかを検証する「設計検証段階」の試作です。金型成形した部品を用いて作られます。そのため、削り出しや3Dプリンタで作られた試作品はまだEVT段階と言えます。
DVTの流れは以下の通りで進みます。
① 品質試験の実施
② 許認可のプレ試験の実施
③ 量産品で使う部品リストを定着する
④ 量産工場・量産部品の品質を確認する
⑤ 量産方法(手順)を確定させる
DVTは部品の金型作成が必要なため、試作のなかでも時間も資金も多くかかるフェーズです。そのため一般的にDVTは試作フェーズのなかでもより長期的に見込まれることが多くなっています。
生産検証試験(Process verification Test / PVT)は、製品が大量生産に適した設計になっているかを検証する「生産検証段階」の試作です。量産直前の最終段階に合わせた、最終確認をするための試作品を作ります。PVTでは許認可の取得と、量産実施を開始するか、まだ試作を重ねるかを確認するのが目的です。
なお一般人から見ると、PVT段階の試作品と実際の製品の違いがわからないことも多いです。PVTは大量生産を踏まえた段階まで来ている試作品のため、実際の製品に近いからです。そのためPVTはショールームやイベントの展示品、タッチアンドドライ品にも使われることがあります。
ここから量産の段階に入ります。
量産試作(Pre-Production / PP)とは、PVTでできあがった試作品を少量生産する段階です。量産とまったく同じ部品や部材を使い、50~100台程度量産します。実際に少量量産をしてみることで、大量量産に移行しても問題ないかを検証します。もしも問題があれば改善し、再度少量生産をします。
なお、PPで量産されたものは、製品上問題がなければ量産品としてお客様へ納品します。
量産(Mass Production / MP)とは大量生産段階のことです。試作~量産フェーズを通じて完成した、大量生産が可能な製品をお客様へ納品します。
ASTINAでおこなっている試作から量産までの流れを、それぞれのフェーズごとに解説しました。
試作から量産まで一貫して手掛けるASTINAは、お客様の希望に沿ったIoT機器やソフトウェア開発が可能です。実際の試作や量産前にコンサルティングをおこなっています。
IoT機器やソフトウェア開発をご検討の際には、ぜひお気軽にご相談ください。